うさぼう(@usabo_tweet)です。
竜馬がゆくを読みました
転職を機に、藩を会社に見立てて脱藩した竜馬に自身を重ねてみました。6/9~16にDVD5巻を鑑賞、6/16~8/20にiPhoneのkindleアプリで文庫8巻を読みました。
(課題図書を読むゲーム - usabo's diaryも無事完了しました)
思いつく言葉でまとめ
上手にまとめられないので思いつく言葉を並べるにとどめます。
剣術修行をしつつも自分に正直にやりたいことを探す
海、船、商売、会社
時流を見て動く、流されない、大局観
人徳
今後はせっかく幕末について少しイメージが湧いたので、勝海舟とか高杉晋作とか新撰組とかの立場の本を読んでみようと思います。
Kindleで線を引いた箇所の抜粋と、ひとこと感想
長いので興味ある方のみ。。
「お前は山賊になれ。わしは海賊になる。山海呼応して天下をゆるがせば、おいおい天下の士があつまってきて、武力さえできれば、土佐藩も自然くっついてくる」
実力があれば人はついてくるというふうに受け取りました。
「人の一生というのは、たかが五十年そこそこである。いったん志を抱けば、この志にむかって事が進捗するような手段のみをとり、いやしくも弱気を発してはいけない。たとえその目的が成就できなくても、その目的への道中で死ぬべきだ。生死は自然現象だからこれを計算に入れてはいけない」
志を持ち成就するよう働きかけよ。生死を計算に入れてはいけない。
「勝の流儀は万事こうだ。自分の眼でたしかめぬとすまぬたちである。耳を信ぜず、眼で見てそのうえで物事を考える男であった。即物的思考法というべきだろうか。 この点で、竜馬の思考法とそっくりであった。足を使い、眼を使ってじかに物に触れないと、物を考えた気がしない。観念論者の多かった幕末の日本人のなかでは、ふたりとも珍種に属するであろう」
自分の眼で確かめるのはいつの時代も大事と思います。
「長州の気持は、東国の諸藩の者にはわかるまい」 といっている。 長州のむこうに、朝鮮がある。海を隔てているとはいえ、一衣帯水のむこうに外国がある、という藩は、長州藩のほかにあまりない。 自然、海外への感覚が鋭敏に
長州藩が海外への感覚が鋭敏になるように、どういう境遇にいるかで個性は変わってくる。多様性に価値があるのはこういうことかなと。
こまごまとした議論よりまず玉をとることだ
何が一番大事か。
「も、くそもない。さっさと分配するこった。なるほど浪人会社をおこすにはこのさき金が頼りだが、金よりも大事なものに評判というものがある。世間で大仕事をなすのにこれほど大事なものはない。金なんぞは、評判のあるところに自然とあつまってくる
金よりも評判が大事。金は評判のあるところに集まってくる。
そうがみがみ申すな。人間というものはいかなる場合でも好きな道、得手の道を捨ててはならんものじゃ
好きこそものの上手なれ。
「相手は金をもうけにきている。金もうけのことだからこちらの言うことは、むこうがわかろうとしてくれるわい。いっさい土佐弁でやればよろしい。白峰は越後弁、陸奥は紀州弁でやれ
グローバル化で英語に自信がなくとも、相手がわかろうとしてくれるような内容かどうかがポイントだと。
「それで、あなたはどうしなさる」 「幕府をつぶしてくる」 竜馬は、買物にでもでかけるような口調でいった。 「その膳立てにゆく。いまのままの日本では国がつぶれる。国がつぶれては、せっかく地球貿易をやろうとする亀山社中もうまくゆくまい
好きなことをやるためにすべきことをやる。
時勢は利によって動くものだ。議論によってはうごかぬ
議論とか説得ではなく、利欲で動く。
「どんな?」 「日本の乱が片づけばこの国を去り、太平洋と大西洋に船団をうかべて世界を相手に大仕事がしてみたい
やりたいこと。
海援隊の性格は多角的で、討幕結社、私設海軍、航海学校、海運業務、内外貿易という五つの顔をもっている。 「おのおの、その志のままに生きよ」 というのが、竜馬の考えであった。だから商務が好きな者で戦いがきらいなものは強いて戦わなくてもいい、というのである。 その五つの顔を、竜馬が一つにまとめて統率している。
竜馬あっての海援隊。
「いま海援隊のなかで」 と、陸奥がきいた。 「両刀を脱しても食えるものはたれとたれでしょう」 「二人しかいないな」
陸奥は息をのんだ。 「たれとたれです」 「君と僕さ」 竜馬は刀の手入れをしながらなにげなくいったが、陸奥は、かれの親方でもあり師でもある竜馬のこの言葉を生涯わすれることはできなかった
こんなこと言われたら一生忘れられないでしょう。
竜馬は甲板上の当直士官室にとびこむなり、航海日誌をおさえた。
どこかでも航海日誌を読むことで航海の本質をつかんでたシーンがあったが、いろは丸事件を万国公法で解決するためにエビデンスを押さえるあたり、大事なところを押さえている。
「面白き、こともなき世を、おもしろく」
辞世の上の句をよんだ。下の句に苦吟していると、看病していた野村望東尼が、 「住みなすものは心なりけり」 と詠んだ。高杉はうなずき、 ……面白いのう。 と言ってしずかに眠った。それが、高杉の最期であった
高杉晋作。
が、よう寝足ると、猛然と自信がわく。一睡したおかげで、あの案をかならず成功させてみせる自信ができた」 「あれは当然、成功しますよ」 陸奥陽之助宗光──というのちに不世出の外務大臣といわれるにいたるこの若者が、物憂げにいった
睡眠は大切。
下界の人間ではなく、天界の仙人としてこんにちの日本の課題を話しあってみては
大局観。
帰って行った。 あとに、陸奥陽之助と戸田雅楽、そして竜馬が残った。 「今晩中に、新政府案を作らねばならぬ」
と竜馬がいったために二人が残ったのである。あす、夜があければ新しい日本がはじまっている。それに必要な政体と政府案を今夜中につくっておかねばならないであろう
新しい日本を始めるわけだから必要な体制とプランを作りきる必要がある。
「仕事というものは、全部をやってはいけない。八分まででいい。八分までが困難の道である。あとの二分はたれでも出来る。その二分は人にやらせて完成の功を譲ってしまう。それでなければ大事業というものはできない
一般的な20-80とちょっと違う80-20。
筆者はこの小説を構想するにあたって、事をなす人間の条件というものを考えたかった。それを坂本竜馬という、田舎うまれの、地位も学問もなく、ただ一片の志のみをもっていた若者にもとめた。 主題は、いま尽きた。 その死をくわしく語ることは、もはや主題のそとである。 竜馬は、暗殺された。
竜馬がゆく (新装版) 文庫 全8巻 完結セット (文春文庫)
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/03/13
- メディア: 文庫
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