うさぼう(@usabo_tweet)です。「Evernoteのノートがボロボロになるまで使い倒してみよう」と書いたのは8月25日、9日前のことです。
使い倒すとはどういうことでしょうか。ノートを何度も読み返し、気づいたことを書き加えること。最適なノートブックに移動し、関連するノートと組み合わせること。タグを付与し、ノートブックやスタックを通り越えた括り方で組み合わせること。キーワード検索や保存済み検索を通じてそのノートを読み返すこと。
作成されたノートにとって一番幸せなのは、こうして何度も何度も表示され、そのつど湧き出るアイデアが書き加えられ、最終的に何かのアウトプットとして活用されてその役目を終えることです。
逆に悲しいのは、作成された後、一度も表示されることなく放置されることでしょう。船医トニートニーチョッパーの育ての親であるDrヒルルクも、人が死ぬのは、人に忘れられた時だと言っています*1。
倉下さんノートブックダッシュボード
倉下さん本ダッシュボードで味をしめた私*2は、ノートブックの研究にとりかかりました。以下は8月18日に拝受したスタックとノートブックの一覧です。
まだまだ浅い研究状況ですが、わかる範囲でご紹介します。
Inboxというゆりかご
ノートはいかなる時にもInboxから開始します。これは佐々木正悟さんのEvernote仕事術など数々の文献でも取り上げられています。最新作の超メモ術でも、最低でも一度以上は作成したノートを目にすることになる。それにより、情報死蔵の可能性が減少する」と書かれています。
生まれた時点で定められた運命
さて、Inboxに放り込まれたノートはどういう動きをしていくでしょうか。進行中のプロジェクトに関するメモや資料であれば、進行中プロジェクトのスタックの中にある、プロジェクトノートブックに移動するでしょう。そして、プロジェクトと共に過ごし、アーカイブされていきます*3。
ライフログであれば、それ用のノートブックに移動して終わりでしょうし、場合によっては自動取り込み先をそちらにするのもありです。Web記事のクリップも、スクラップに移動して終わるものもあるかもしれません。
成長過程で固まっていく進路
大事なのはアイデアの切れ端であるメモです。メモがどういう人生を歩むのか。アイデア関連のメモは、まずアイデアストッカーというスタックの中に入ります。
何度も見るものはincubatorの中に。当面使い道がなさそうなものはアイデアノートの中に。そして週次で実施している一人企画会議で晴れて企画候補として抜擢されたものは、将来が有望な精鋭集団、シンクノートに移動します。
また、進行中のプロジェクトや、既存の大きなテーマであるBizArts、コンビニ、Evernoteなどに合ったアイデアは、直接それらのノートブックに移動するものもあるかもしれません。
その活躍は後世に。そして象の墓場へ
こうしてメモはすくすくと成長し個性が芽生え、いつしか進路を決めることになります。著書かメルマガかブログ記事か。本人に適した進路に合わせたノートブックに移動し、原稿としてその遺伝子を後世に残していくことになります。
原稿になる過程でそのノートは何度も何度も読み返され、時にカードに書き写されたり並べられたりもしながら文章として己の役割を確立していきます。この過程では作者と相思相愛、実に楽しい日々を過ごすことが想像されます。
書きあがった原稿*4は、Evernoteの手を離れます。役目を終えたそのノートは、象の墓場と呼ばれる誇らしきノートブックに移動し、その生涯を終えます。きっとヒルルクと同じことを言うでしょう。「まったく!いい人生だった!」
終わりに
ノートブックについての研究は始まったばかりです。今日の記事は、ノートの一生について書こう、というメモから始まりました。しかし今日の記事の他のパーツはあくまでその場で思いついたものです。Evernoteの中で日の目を見ずにフラストしているノートがたくさんあるはずです。
今月の企画である「メモとダッシュボード」のアウトプットは、ノートの遷移図を考えています。それは倉下さんのノートブックの遷移に習いながら、自身のノートが皆幸せな人生を送れるように設計することです。
倉下さんのノートの使い方に関して情報をお持ちの方は、どんな些細なものでも構わないのでTwitterでうさぼう(@usabo_tweet)まで教えて頂けると飛び上がって喜びます。
関連書籍
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