うさぼう(@usabo_tweet)です。小学生がセミの一生を研究するように、私はノートの一生を研究しています。それもEvernoteの。倉下さん(@rashita2)のEvernoteのノートの一生を。
前記事では、著書やブログ記事から得られる情報をもとにノートの一生を概観しました。ノートの用途によって歩む道が違ってくることもおぼろげながら整理しました。
本人に訊く!ことになったいきさつ
整理した内容を深めるべく著書やブログを再読しようと思っていた矢先。倉下さん本人から本人に訊けばいいじゃんとの一言(周辺からそりゃそうだ、の声)。
むしろ本人に訊けばいいのでは?→"倉下さんのノートの使い方に関して情報をお持ちの方は、どんな些細なものでも構わないので" まったく!いい人生だった!Evernoteノートが幸せな人生であるために - うさぼうの人生ダッシュボード化計画 http://t.co/iYaQBQ31ZS
— 倉下 忠憲 (@rashita2) 2015, 9月 4
あたふたしながらリプライしたところ、質問すれば回答頂けるとのこと。
@usabo_tweet 質問をメールか何かで投げてくだされば、ちょちょいと回答しますよ。もちろん無理強いはしませんがw
— 倉下 忠憲 (@rashita2) 2015, 9月 4
ということで、2日後の9月6日。「倉下さんに聞きたいEvernoteノートブックの使い方」 というトピックをWorkflowyで立ち上げて、書きこみをお願いしました。
通信添削のZ会の経験から赤ペンを入れてもらう喜びには慣れていたつもりですが、自分自身の段差に、先生直々に追記頂けるという経験は格別でした。
倉下さんノートブックの使い方(特にノートの遷移を中心に)
では、その質問によってより明確になったノートの一生について紹介します。
何でもinboxに入れるのは基本です。そこから、Organizerや進行中プロジェクトといったスタックにまとめられたノートブックに移動していきます。
Organizerスタック
自己管理(という言葉が適切なのかはわかりませんが)に関するノートブックが入ってきます。now-weekは月曜日〜日曜日までのDTLノート(デイリータスクリスト、合計7枚)、月次レビューで振り返るカレンダーノートが入るそうです。
stockは伝えるのが難しいので回答を引用します。
表現は難しいですが、「喫緊かつ重要度の高いプロジェクト」でもなく「ルーチン」でもないタスクが入ります。直近で必要はないけれども、忘れたくはないタスク、というところでしょうか。
明確にやる意志があればイベントやタスクに入るのですが、そこまでではないものをここに移動させているようです。
projectノートブックは、 プロジェクトの情報をまとめるノートの保管場所です。「○○執筆」というプロジェクトがあるとすると、出版社・編集者さんの名前や、企画の概要、直近でやるべきタスクといった情報をまとめています。
知的欲望は、購入した書籍の中で「これを読もう」と思った時に、メディアマーカーで自動作成されたノートを移動させるそうです。読み終わったらLifelogノートブックに移動されます。
知的欲望以外は全て、使い終わったらWorklogに移動します。ここまでがOrganizeスタックでした。
アイデアストッカースタック
特に興味深いのがこのスタックです。気になるものはとにかく保存ということで着想メモが放り込まれた後、どうやって書籍やブログに成長していくのか。
incubatorからみていきます。これは、「これについて、もうちょっと考えたいなと思うものを入れておくためのスペース」だそうです。定義もさることながら、このノートブックはinboxからの移動先に困ったものが元になっています。R-Styleの記事にもありますが*1、Organizerスタックの、しかもinboxより上に配置して注目度を高めていた時期もあります。なるほど、それで200番台のスタックなのに000が付与されているのはその名残だったわけです。
アイデアノートはその名の通り、思いついたものをがんがんメモしていくもの。3000以上のストックがあり何かネタが必要になったらこのノートブックを参照するそうです。
シンクノートはincubatorやアイデアノートから書籍等の企画案になりそうなものが見つかったら移動します。週に1度、「一人企画会議」と称した時間を設け、何か追記できないかもチェックしているそうです*2。
使用済みアイデアは上記のノートのアーカイブ先かと思っていたのですが違いました。ブログ記事などで使ってはみたが、何か掘り下げる余地がありそうだと感じさせてくれるアイデアをここに移動させているようです。使用済みかつ無価値なアイデアは容赦なくノートを削除するそうです。
こうして貯蔵され、醸造されたアイデアの中から晴れて企画としてプロジェクト化されたものが、進行中プロジェクトとして名を連ねていくことになります。
分量が多くなったので、続きは後日に更新します。
▼続きの記事です
倉下さんEvernoteについて知ることができる書籍
青本です。この本をイチ押しする読者も多いそうです。私も大好きな一冊です。
- 作者: 倉下忠憲
- 出版社/メーカー: シーアンドアール研究所
- 発売日: 2011/02/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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緑本。デビュー作です。私はこの本にある人脈管理が気になって購入しました。
- 作者: 倉下忠憲
- 出版社/メーカー: シーアンドアール研究所
- 発売日: 2010/08/18
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白本。アイデアを耕して育てる方法が書いてあります。超メモ術で倉下さん知った人なら次はこちらを読むのがお勧めです。
Evernoteとアナログノートによる ハイブリッド発想術 (デジタル仕事術)
- 作者: 倉下忠憲
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2012/06/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 2人 クリック: 56回
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新しい緑本ですがお役立ちの豆技、種技が満載です。今さらいちから思想を見直すのはちょっと、という方も辞書的にかいつまむこともできます。
Evernote豆技50選 (Espresso Books)
- 作者: 倉下忠憲
- 出版社/メーカー: 倉下忠憲
- 発売日: 2015/03/29
- メディア: Kindle版
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達人として倉下さんが紹介されています。佐々木さんの本なのでタスクシューターがEvernote使うなら、思想面の親和性が非常に高いでしょう。
文具王との共著というか監修。Evernoteの整理法も公開されています。
超メモ術 ―ヒットを生み出す7つの習慣とメソッド (玄光社ムック) (玄光社MOOK)
- 作者: 倉下忠憲,高畑正幸
- 出版社/メーカー: 玄光社
- 発売日: 2015/08/29
- メディア: ムック
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