ビジネス・システムとバリューチェーンの違い
ビジネス・システムとバリューチェーンの違いってご存知ですか?
ビジネス・システム
製品・サービスが開発されてから市場に出るまでの付加価値の流れを時間軸でMECEに整理したフレームワークのこと(マッキンゼー社)。バリュー・デリバリー・システムとも呼ぶ。それぞれの活動を時系列に分類し、その活動に沿って自社や競合他社の強み・弱みを整理することから、自社の特徴や課題を抽出する。提唱は1981年*1
マッキンゼーのビジネス・システム(一例?)
- 研究
- 開発
- 調達
- 生産
- 広告・宣伝
- 流通
- 販売
- 保守・サービス
バリューチェーン
企業の諸活動を、主活動5つと支援活動4つの計9つに区分した。企業の各部門の活動を価値の連鎖と捉えたこのフレームワークは、マイケルポーターが1985年の「競争優位の戦略」で提唱したもの。
主活動
- 購買物流
- 製造オペレーション
- 出荷物流
- マーケティングと販売
- サービス
支援活動
- 全般管理
- 人的資源管理
- 技術開発
- 調達活動
そもそも大元はフェイヨルの・・・
なんとポーターがバリューチェーンを唱える68年前に提唱していたようです。
企業における必要不可欠な活動
終わりに
改めてビジネス・システムという言葉を見た時に、なんだバリューチェーンのことかとつい流しそうになったのですが、ふと調べてみたところこんな歴史の流れがあったのですね。バリューチェーンが先かビジネス・システムが先かは諸説ありそうですが、使う側が意識しない限り違いなんて気づかれないわけで。業務を分析する時の分け方の参考例とくくってしまうとまた両者の本質を薄めてしまうのかもしれませんが。
経営戦略全史 50 Giants of Strategy (ディスカヴァー・レボリューションズ)
- 作者: 三谷宏治
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2013/05/09
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (2件) を見る
*1:Gluck,1980; Buaron, 1981 競争戦略論におけるビジネスシステム概念の系譜