塾の壁に張り出されていたランキング表
usaboが中学で通っていた塾では、漢字テストのランキング表が壁に張り出されていました。実はusaboは毎回ほぼ100点でした。前日に書いて覚えて、通学の電車の中で見直して覚えていくだけでしたが、不思議と1位になることができました。逆に皆が必ず1,2個は間違えていたということです。
今思えば、毎回20問の読み書きを覚えていくだけの簡単なお仕事です。他の人は直前にざっと見返すだけなのに対して、答えを見ずに読み書きできるまで実際に何サイクルか繰り返し書いていたのが差になったのでしょう。こういうことに素直に取り組めるのは、親から授かった大切な長所だと今でも感謝しています。
漢字テスト以外の模試や実力テストでは到底たちうちできない友達の上に名を連ねる経験は、usaboにとっても領域を絞れば逆転のチャンスがあることを実感したり、上位に名を連ねることの快感を味わうことになり、非常に貴重でした。ツムツムの週間ランキングが人一倍楽しみなのも原点はここにあるのかもしれません。
ランキング表とは
ランキングは自分だけでなく他人の点数がわかり、相対位置を知ることができます。おそらく最下位まで掲載することはなく、上位5人だったり、一定の点数以上の人に限定して掲載されます。
ここで質問です。
塾はランキングを通じて生徒に何を感じてどう行動してほしいのでしょうか?
漢字テストを張り出した塾側の狙い
例えば上記の漢字テストについては、塾としてはこんな思いがあったはずです。一定の比率で確実に出題される漢字は確実に点を取ってほしい。そのために日々の積み重ねで習得してほしい。だからこそ定期的に宿題を出してテストで習熟度を測定していく。
単純に生徒に競争原理を働かせたいだけだったら何を対象に表を作るかはあまり関係ありません。そして掲載する基準も上位10%とか適当に決めればいい。しかし、ある時は80点以上のみを掲載し、ある時は上位5人を掲載するのには意図があって、内容によっては全員に達成してほしい基準値が設定してあり、一方で、互いに競い合って上位を目指してほしい場合もあり、それぞれ狙いが込められているのだと思います。
行動してほしいこと、動機につながることを可視化する
ゲームにすればうまくいく ―<ゲーミフィケーション>9つのフレームワーク
では、なにを可視化するかを間違えないことが重要だと書かれています。
とあるコールセンターの評価指標が平均通話時間と売上目標になっていて、いかに短時間で売上をあげるかのみに注力されていました。ある時これは課題だとわかり、年間購入回数に注目するようになったそうです。結果、平均通話時間は少しのびたものの売上は大きく改善し、今や何倍もの業績をあげるようになっているそうです。
シンプルな表ですが、きちんと設計すると非常に効果的にプレーヤーのモチベーションを上げることができる強力なフォーマットだと思います。
ゲーミフィケーション研究家usaboより