ToDoリストはセンスやぞ。
昔お客様に言われた言葉です。
当時私は、会議で出てきた言葉に忠実に、ToDoを書いていました。
もちろん担当者と期限も明確にしていました。
当時のToDoリストの問題点
お客様は、
あかん、それでは足らんのや。あいつらはそれではやる気にならん
と言いました。
親分肌なリーダーだったお客様は、自身のメンバーそれぞれが自ら手をつけたくなるよう工夫することが大事だと教えてくれました。
やっぱりToDoにセンスは不要?
使っていたToDoリストには、4つの項目がありました。
ToDoタイトル、ToDo詳細、担当者、期限です。
情報を誤解なく伝達するには、5W1H(Why, What, Who, Where, When, How)を明確にすることが有用です。
担当者と期限は既に別項目になっていました。
ToDoタイトルと詳細で、「なぜ」、「何を」、「どこで」を表現する形になります。
「どこで」と「なぜ」は詳細に書けばよさそうなので、そうすると「何をするのか」のみを書けばよい気がしませんか?
やっぱりセンスなんて不要なのでは?と思いました。
気になる関係者を明記し、手をつけやすい粒度で書く
お客様はセンスをかみ砕いてくれました。
誰向けの対応なのかを明確にするほうが進みやすいと言うのです。
たしかに、自社内で完結せず他社を巻き込む内容であれば自ずと優先度が上がりますし、声の大きい人向けの対応も優先されることが多いです。
そのため、「A社向け説明資料を作成する」とか、「B部長と方針を合意する」のように関係先を明記するほうが取りかかりやすくなります。
もうひとつは、手をつけやすい粒度でToDoを表現することです。
ひとえに方針を合意するとしても、お客様の経営層に合意を得るのと、設計担当者が拠り所にする方針書の記述だとかなり違ってきます。
そのToDoでどこまで決める必要があるのかも書いておきたいです。
議事録の詳細に理由や経緯が書いてあっても、ToDoが独り歩きし、多くの関係者間で伝言ゲームになるのは時間のムダです。十分表現に配慮する価値はあります。
一方で、正確さを重視して長くなりすぎると、読み飛ばす人が出てきます。
正確さと簡潔さのちょうどよいバランスを保ちつつ、強調したいキーワードを含んでいて、ちょっと興味をひいて手をつけたくなるような、そんなToDoを書いてほしい、というリクエストでした。
流行りの「伝え方が9割」を読んでいたところ、まさに同じことが書いてありました。
- 会議での決定事項をそのまま言葉にしない。
- 担当者の頭の中を想像する
- 担当者のメリット(仕事が進む、上司に評価される)と一致する表現にする
少しの工夫で相手が動いてくれやすくなるセンスのいいToDo、ぜひ試してみてください。
「伝え方が9割」のエッセンス
「ノー」を「イエス」に変える技術
ステップ1 自分の頭の中をそのままコトバにしない
ステップ2 相手の頭の中を想像する
ステップ3 相手のメリットと一致するお願いをつくる
「イエス」に変える7つの切り口
- 相手の好きなこと
- 嫌いなこと回避
- 選択の自由
- 認められたい欲
- あなた限定
- チームワーク化
- 感謝